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6月25日(月) 那覇の桜坂劇場でドキュメンタリー映画「アンリ・カルティエ=ブレッソン/瞬間の記憶」を観る。ブレッソンはこの世界では誰もが「神様」と崇めたフランス人写真家。
洗練された構図と適格なシャッターチャンスが生み出した彼の作品は、間違いなく写真を芸術の域に高め、市民権を付与したといえるだろう。
さりげない人間の日常を捉えた彼の写真群を、カメラ雑誌や展覧会で息が止まる思いで見つめつづけたのは、カメラマンになることを夢みていた高校生の頃だったか。映画は、50年前に僕の前を通り抜けた
[見果てぬ夢] を白日の下にさらけ出す。
6月30日(金) 身体がだるい。梅雨明け以降、毎日30℃を越す猛暑続きの沖縄だが、このだるさは暑さのためだけではなさそうだ。
血糖値がおもわしくない。上も下も。しばらく発症することのなかった明け方の低血糖もこのところ頻発しだした。(けさはついに
過去最悪の [25] を記録)心配だ。外食は血糖値を上げ、インスリンの投与量を増やすと低血糖になる。外食時のカロリーの摂りすぎには気をつけているのだが…。
ここ数日、だるさしのぎも兼ねて、中島敦の『南島通信』(中公新書)に熱中した。戦前、南洋庁の職員としてパラオに滞在、教科書づくりという仕事を通じて地元住民の皇民化教育に関った、中島のいわば“ミクロネシア随想”。中島の「南洋」の風土への洞察力や島びとに対する愛情が心地よい。
身を溶かすような暑さが続く。昼下がり、向かいの家の軒下からサンシンをつまびく音が聞こえてくる。習い始めたばかりなのだろう、いかにも自信なさそうに一音一音つむぎ出される気怠い弦の音がいい。
緑の樹々が繁茂していた隣家の庭が駐車場に変わって以降、姿を見せなくなったヤマバトのカップルはどこに行ったのだろうか。太陽が西に傾く夏の日の夕方になると思い出す。気だるい南島の夏の夕方…。
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