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2006年8月10日(木)

寂滅

那覇の空はあかね色 (06年 8月 7日)

 8月 7日(月)  本州南方から沖縄近海に至る太平洋上に、台風が3つもひしめき合っている。どれも小型だが、那覇では早くも10メートル前後の突風が吹きはじめた。7号はあすにも本州へ。8号と9号の進路は沖縄に向いている。
NHKの「ラジオ深夜便」のインタビューで、あすから担当者と久高島に行く予定だったが、腰痛が完治しないうえ、この台風ラッシュではムリなので日程の変更を申し入れる。夏の沖縄は先が読みにくい。

 きょうは5日に亡くなった岡本恵徳さんが荼毘にふされた。外出をひかえ、終日、香を焚いて故人を偲ぶ。夕方、焼けるような紅い雲が西の空を彩った。いまは何を見ても悲しい。
 地元2紙に岡本さんの追悼記事。琉球新報は新川明さん、沖縄タイムスは川満信一さん。同時代をかいくぐり、沖縄の自立/独立を志した者同士が共有する痛恨…。
 〈「死」は、やはり不当な暴力だ〉
 これは川満さんの書いた「追悼 岡本恵徳さん」の冒頭の書出し。そう、故人にも周囲の人にも、「死」はあまりに不当、かつ理不尽だ。

 8月 8日(火)  [夏の甲子園] で、沖縄代表の八重山商工が千葉経済大付属を延長戦の末9対6で破り、2回戦進出を決めた。「9回2アウト、ランナーなし」から同点に追いつき、延長10回3点取って逃げ切った。相手投手のスライダーに翻弄され、大事な場面ではミス、頼みの味方投手は不調と、完全な負け試合だっただけにドラマチックだった。今宵のビールは特上だ。

 8月10日(木) 午後、首里の安国寺で故岡本恵徳氏の告別式。そのあと、野辺送りに参加、納骨に立ち会う。
 安国寺での告別式の折り、一匹の蝶が式場に舞い込み、参会者の上をひらひらと舞った、と新川さんから聞いた。沖縄では、死者は蝶となってこの世に舞い戻るとの言い伝えがある。
 恵徳さん、ニライカナイの居心地はどうですか。

 夜、牧志の「レキオス」で埼玉から駆け付けた松永優さん、牛久保さんを囲み、岡本さんを偲びつつ酔えぬ泡盛を酌み交わす。午前1時散会。
 帰途、このほど出版社「MUGEN」を立ち上げた上間常道さんの仕事場を覗く。ビルの2階の一室。この小さな空間から、やがてまた、新らしい活字文化が生まれる。

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