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2006年9月3日()

健康な精神


沖縄ちゅら海水族館で

 8月31日(木) 8月もきょうで終わり。今年は様々なかたちで平和憲法が攻撃にさらされた8月だった。公人・小泉首相の靖国神社参拝強行。「次期首相確定的」といわれる安倍官房長官の声高な改憲発言、などなど…。彼らの頭の中には61年前の [日本の誓い] などこれっぽっちもないかのようで、憤懣きわまりない。
[改憲] や教育基本法改定の行き着く先が、この国の [戦前化] であることははっきりしている。何としても止めなければならない。

 自民党国会議員は、ウルトラ右翼の [安倍総理/内閣] 誕生に向けて雪崩れをうっているという。これで決まり、とはなんともやりきれない。この国は行き着くところまで行ってしまうのだうのか。

 「改憲」や首相の靖国参拝に異議を唱えつづけていた加藤紘一衆院議員宅が、右翼の男に放火され全焼した事件。[戦前] がすでに始まっている。言論に対するテロリズム。
 「テロ」対策にあんなに熱心だった小泉首相も安倍官房長官も、揃って「だんまり」。なぜ?。敬愛するブッシュからなにも言われてないから?。

  9月 2日(土) 先月、久高島の伊敷浜でインタビューを受けたNHK「関西発ラジオ深夜便」の『心の時代』が、あさ4時過ぎから5時まで、ラジオ第1とFMで放送された。話のテーマは「沖縄の島に吹く風」。
 話下手で、十分に意を尽くせなかったため、家族も含め誰にも放送日を知らせなかったが、いろいろな人から電話や手紙、メールで感想や本(『だれも沖縄を知らない』筑摩書房)の注文が舞い込み始めた。思わぬ人からメールもあった。玉川学園高等部時代の音楽の先生、小山章三氏(のちに国立音大教授)だ。
 いわく―
《放送を拝聴しました。感激!深い感動に震えました。玉川学園駄目教師の小生は、貴方や、金城哲夫さんや、松尾武さん…懐かしい名前や顔々が目の前を通り過ぎ、初めて聞く「沖縄との出会い」や実行力にドキドキでした。(略)アナウンサーの西橋正泰さんとは『無言忌』(長野県上田市にある戦没画学生慰霊美術館「無言館」で行われる慰霊祭)」で何回もお目にかかっており、けさの放送で森口さんの相手として相応しい方でよかったと!と感じました》 

 赤面の至り、とはこういうことを言うのだろう。よりによって恩師に聞かれてしまったとは…。でも、人はやはり [志] でつながるもの。あらためて人の縁の不思議さと、結ばれることの必然性を感じることとなった。恩師小山章三氏は、西橋さんや窪島さんとも熱い想いでつながっていたのことを知った。

 小山氏は「無言館」館主の窪島誠一郎さんの戦没画学生への献呈詩『あなたは知らない』に感動して、男性コーラス用の合唱曲を作曲。1997年から何年にもにわたって [無言忌] でコーラスの指揮を買って出ていたという。
 アナウンサーの西橋さんは、久高島への道々僕に窪島さんのことはよく語ったが、[無言忌] についてはひとことも話さなかった。でも小山氏のメールから推測するかぎり、[無言忌] の進行役を果たしているに違いない。

 信州信濃の小高い山頂、木立ちに囲まれた無言館を僕が訪ねたのは10年ほど前。こみちを登る足は重かったが、無残な最期をとげた若者たちの遺した色鮮やかな〈キャンパス上の青春〉は、わが心の汚れを洗い流してくれるようで嬉しかった。

 小山章三さんと西橋正泰さん―。戦没画学生に対する窪島さんの一途な志と共鳴しあう、凜とした思想の持ち主、などと若輩の僕が二人を言うのはいささか失礼だが、ともに70を過ぎるこの世代の健康な精神を、貴く思う。

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