『琉球新報』のあしゃぎより 2000年(平成12年)6月23日
沖縄を拠点に活動を続けるジャーナリストの森口豁さんが、「週間金曜日」で新連載をスタートした。六月二日号に第一回が掲載されたが、沖縄の日常の底にひそむ実相を鋭くとらえて、読ませる。
連載のタイトルは「沖縄 孤島の新地図」。島を巡るルポルタージュで、第一回は石垣島の高齢者問題を取材した「海を失った老人たち」を報告した。島の老人ホームを訪ね、お年寄りらの生の声を聞き取る。ホームには八重山の島々からお年寄りが入所してくる。生まれ島での暮らしを望まぬものはいないが、事情が許さない。「宿命」と受け入れつつも島を思い涙を流す老婦人の姿。゛長寿の島゛の楽園イメージとは異なる、もう一つの真実が描き出される。
これまで鳩間島の『子乞い』など離島ものが多い。1950年代から40年を超す沖縄での活動。視線はいつも優しく、痛みを伴って真実をえぐり出す。
孤独な老い、は都会だけの問題ではない。「島には現代の日本社会の矛盾点が凝縮して表れていることが多い」と見ている。八重山を皮切りに島々を訪ね歩き、月に二回ほどのペースでルポを掲載していく。
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