沖縄を観て来て

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 琉球航路の那覇丸から、はじめて見た沖縄の丘に、キラキラ光る美しい玩具の様な家がたくさん並んでいました。船長さんに「ずいぶんきれいな家がありますね。沖縄ってずいぶん復興しているじゃありませんか」って云ったら「いや、皆な米軍の住居ですよ。」と船長さんは笑いながら云いました。でも、その笑いには、どこか自嘲めいたものがありました。船長さんも沖縄の人だったのです。

 その後、沖縄に上陸してからも、度々この笑いにぶつかりました。或学校の先生は「貴方達ずい分那覇の町ってきれいだ、と思っているでしょうが、郊外に出てきれいな家だなと思ったら軍のだと思って間違いありませんよ。」とおっしゃいました。

 胡差高校との交歓会、各高校と交歓会を、私達は持ちました。一人の男生徒が云いました。「僕は早く大人になりたい。何故なら、自分の云いたいことを云える様になるからだ。高校生である内は、もっと勉強に精を出し、物をはっきり言える人間になりたい。」他の高校生は、「ここに犬がいるかも知れないけど僕は云います。人権問題どころではない。復帰を唱えれば、赤だと片づけられ、土地問題等で批判すれば、思想調査に来る。少なくとも言論の自由だけほしい」と。

 勿論、どこまでが本当かわかりません。ただ、こう云った高校生がいた事です。そして沖縄すべての高校生に共通な願いは「僕達は、こんな離れた南国の島にいるけれどやっている事は内地と同じ学習だ。

 色々社会問題に悩まされる。だけど、そこに内地の人が沖縄人は日本人だ、と思ってくれると云う確信があれば、僕等はなんとかやって行く」と、云う事でした。「今も沖縄人は野蛮人だと思われているのではないか、沖縄って所は、一歩あるけば「ハブ」がいる様な所だ、と思われているのではないか」。私達は何と答え様かと、しばらくためらわずにはいられませんでした。

 もしそうだったとしたら、同じ国民が、こんなに無理解であることが許されるでしょうか。私達は、土地がどうのこうの云う前に、もっと沖縄の人達に深い理解を寄せ、彼等を精神的なきびしさから抜け出す様に、手を伸ばす必要があるのではないでしょうか。

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1 詩 主旨 詩「農土」  2 沖縄を観て来て  3 詩「林」  4 沖縄を故郷に持って  5 詩「島のコウロギ」  6 解説

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