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イラク派兵と「石垣島事件」 2003年7月、折から国会では自衛隊をイラクへ派兵するための「イラク特措法案」が審議中でしたが、同法案はよりによって文化座の若者たちが「石垣島事件」の現場・石垣市でまさに公演中の7月23日夜、自民・公明。保守3党による参議院特別委で採決が強行され、翌24日未明参院本会議で可決されました。 軍隊という暴力装置の中に送り込まれ。国家と個人のはざまで苦しみ、傷つき、そして戦犯として絞首刑になった若き学徒たち。一度は「天皇のために死ぬ」ことを教えられ、戦後は日本の「独立」と「日米安保」の生贄のされた1000人に上る「BC級戦犯」たちー。その史実は、近くイラクへ送り出されようとしている自衛隊員と二重映しになって、私にはどうしようもないほどつらいものでした。 実は、この劇(前身の『最後の学徒兵』もそうですが)が沖縄でどう受け止められるか、私は内心不安でした。日本軍(兵)は戦時中、沖縄各地で住民に対し暴虐の限りを働きました。ですから沖縄の人たちの間では今も「日本軍=悪魔」の想いがたいそう強いのです。そんな所でこのような作品がきちんと理解されるかどうか、怖かったのです。 結果は徐々に明らかになるでしょうが、会場で会った友人・知人の反応はおおむね好評でした。観客数も大方の予想を吹き飛ばし、約1000人もの人たちが観てくれました。新川明さん、目取真俊さん、金城実さん、海勢頭豊さん、佐喜眞道夫さん、仲里効さん、北島角子さん、平良とみさん夫妻、安里英子さん・・・・・。“沖縄の良心”ともいわれるこうした人々と、数知れない名も知らぬ人々。会場には20数年前、テレビ番組の取材で世話になった仲村渠美代さん(この方は沖縄戦の時、祖父が日本兵に虐殺された方です)も駆けつけてくれ、沖縄での公演を喜んでくれました。沖縄の人々が戦争、とりわけ現在の日本が突き進んでいる情況にいかに強い危機感を抱いているかが、ひしひしと伝わってきました。 7月6日に神戸で幕を開けた『若夏に還らず』の公演は関西、関東、沖縄、九州、西日本、そして再び関西と巡演し、8月9日に終わります。東京では5日間、連日満席でした。石垣島の公演には捕虜に手をかけた当時の少年兵も姿を見せ、劇団員を感激させました。何もかも「今」という時代を恐れてのことでしょう。この演劇が今後さらに全国各地での公演へと発展していくことを願わざるをえません。 |
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自衛隊員に告ぐ 政府は自衛隊のイラク派兵に向け着々と準備を進めています。新聞報道によると、自衛官の中にも動揺が起きているといいます。 なぜ、イラクの人々に銃口を向けなければならないのか。 これは自衛隊員でさえ抱く疑問と不安だ。自衛隊員は、今こそ武器を棄て、職場を離れ、市民の側に戻るべきだ。「本当の勇気」とは、こういうときにこそ発揮すべきものだ。「たった一つしかない命」を捨ててはならないし、ましてや、奪ってはならない。一人ひとりが「人間として生きる」ことをいまこそ真剣に考えなければならないときはない。 |