週刊うさぎ日記
10月 第2週
前田孝允(まえだこういん)琉球漆器の技ー風土と歴史に育まれてーという展示会を見にいった。会場は浦添市美術館。
以前,テレビで,北京の故宮博物館に琉球の漆器を訪ねるというドキュメンタリー番組を見た。その時の前田さんの感激振りに感激してしまった私。いつか,前田さんに会って見たいと思っていたので,その願が叶えられて嬉しかった。図録にサインをいただいた。握手したその手は大きくて温かかった。思ったよりも柔らかい手だった。
10月7日から11月3日まで。入場料は一般500円,小中高生は無料。毎週火,木,土の午後2時からは前田さんによる作品解説があるという。それから,25日の午後2時から3時には講演会も予定されている。テーマは「琉球漆器の戦後史」。
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首里城(しゅりじょう)の正殿に入ると漆の香がする。鮮やかな朱色と重みのある黒,その艶やかさに驚く。首里城の復元には漆塗はなくてはならない技。それを一手に引き受けたのが,前田さんである。
私は漆器が好きだ。だからよく琉球漆器の店にも入る。店の中に漂っているあの香がいい。妙に落ち着くのだ。だから,部屋の壁や調度品がすべて漆仕立ての首里城正殿の空気はとても心地よい。廊下の片隅でいいから,もっとゆっくりとその空間を楽しめたらいいのに,と思う。
美術館では作品はケースの中にある。だから香まで楽しむことはできない。それが少し残念。時とともに漆の香は消えていくのだけど。