アメリカン・フットボール
ここ2〜3日,勝利の余韻を楽しんでいたので,アップが遅れました。
12点差でグリーンベイの勝ち,というのが対戦前のラスベガスでの予想でした。それも無理はありません。デンバーに不利な記録ばかり残っています。(/_;)
デンバーのクォーターバック(QB)エルウェイは,過去3回スーパーボウルに出場し,一度も勝っていない。デンバー・ブロンコスは,過去4回スーパーボウルに出場し,一度も勝っていない。83年のQB(エルウェイ,マイアミ・ドルフィンズのマリーノ,元バッファロー・ビルズのケリー)は,合計で過去8回スーパーボウルに出場し,一度も勝っていない。ブロンコスの所属するAFCのチームは,過去13年間一度もスーパーボウルに勝っていない。ワイルド・カードから勝ち上がってきたチームがスーパーボウルに勝ったのは,過去100チーム以上の内たったの1回だけだ。デンバーのディフェンスは,今年リーグで一番多くのランを許した。グリーンベイのディフェンスは,今年100ヤード以上走られたことがない。デンバーのオフェンス・ラインは,今年リーグで一番平均体重が軽い。グリーンベイのディフェンスは,平均体重がデンバーのオフェンスよりも15ポンドも重い。
デンバーに有利そうな話となると...
サンディエゴのトロリー電車は,ブロンコスのチームカラーのオレンジとブルーだ。メディアセンターの絨毯とカーテンがオレンジとブルーだ。サンディエゴには,オレンジ・キャブというタクシー会社がある。スーパーボウル会場のスタジアムの第1レベルの色が,オレンジとブルーだ。デンバーは,今シーズン,ホームのブルーのユニフォームを着て戦ったときには負けていない。FBIやデンバーの警察から犯罪捜査の協力を依頼されている有名な予知能力者が,2721でデンバーの勝ちを予想した。と,なんだかあまり当てになりそうもないものばかりでした。(^^;;)
しかし...
デンバー・ブロンコス 31対24 グリーンベイ・パッカーズ。
やりました。全国チャンピョンです。\(^o^)/
ついに,我らがデンバー・ブロンコスが,スーパーボウルで優勝しました。
最後まで気を抜くことのできない,とても良い試合でした。書きたいことは山ほどありますが,そういうわけにもいきません。試合全体の分析をするのも楽しそうですが,今回はいくつかの印象に残った場面を,描写することで報告に代えます。
第1クォーター,残り4:49,デンバー7対グリーンベイ7,グリーンベイ陣内45ヤードからデンバーの攻撃。この試合のMVPに選ばれた,テリル・デイビスのランとQBエルウェイのパスにより,ゴール前1ヤードまで進みました。しかし,この間に,デイビスはグリーンベイの重量ディフェンスに何度も激しくタックルされ,一時的に目がかすむ状態になっていました。
「目がかすむんです」というデイビスに対し,ヘッドコーチのシャナハンは「もう一度だけプレイしてくれ。ボールを受け取って,左に走るふりをしてくれればいいから」と頼みます。第2クォーターの最初のプレーです。グリーンベイのディフェンスと,うさぎさんの目が,ボールを受け取ったふりをして左に走っていくデイビスに引きつけられている間に,エルウェイが右方向にジョギングでもするように走ってタッチダウン。シャナハンの采配が光りました。デンバー14対グリーンベイ7。
第3クォーター,残り1分少々,デンバー17対グリーンベイ17,グリーンベイ陣内12ヤードから,デンバーの「3rd down & 6 yards to go」の攻撃。先ほどのタッチダウンで,スーパーボウルでタッチダウンを決めた最年長の選手となった37歳のQBエルウェイ,右方向に走っていきますが目標の5ヤード・ライン付近にディフェンスの選手が3人も集まってきます。
若い頃と違って,決して「身のこなしが軽い」わけではないエルウェイが,なんとハードルでも飛び越すかのように宙を舞いました。空中でディフェンスの選手と激突し,地面に叩きつけられましたが,5ヤード・ラインは越えています。ファースト・ダウン!スーパーボウル4回目の挑戦のエルウェイの勝利への執念が,ブロンコスの選手達にも伝わったに違いありません。私達の胸もキュンとしました。この後,デイビスのランでタッチダウン。デンバー24対グリーンベイ17。
第4クォーター,残り3:27,デンバー24対グリーンベイ24,グリーンベイ陣内49ヤードから,デンバーの攻撃。一時的に目がかすんだために第2クォーターは休んでいたデイビスですが,すでにこの試合138ヤードを走っています。グリーンベイのディフェンス陣に疲れが見えます。プロボウルに何度も出場しているディフェンスの要,レジー・ホワイトがデンバーのオフェンス・ラインに押さえられています。エルウェイは,一度もサックされていません。ブロンコスは,再び,デイビスのランとエルウェイのパスで,ボールを進めます。
ゴール前1ヤード,残り1:47,デンバーの「2nd down & goal」の攻撃。パッカーズには2つのタイムアウトが残っていますが,うまく時間を使い切ってフィールド・ゴールでも決めればデンバーの勝ちです。とはいえ,デンバーはデイビスのランでタッチダウンを狙いにいきます。デイビスのこの日3つ目のタッチダウンは,スーパーボウル史上最多のランによるタッチダウン記録となりました。「あれ?なんでこんなに簡単に行っちゃったの?わざとタッチダウンさせたんじゃないの?」とフットボール素人のうさぎさん。
でも,その通りでした。試合後のインタビューで,そのことが確認されました。このまま時間を使われ,タイムアウトを使わされて,良くてフィールド・ゴール,最悪の場合にはタッチダウンを決めれられるのと,時間もタイムアウトも残したままタッチダウンを決められるのではどちらが良いかを考え,後者を選んだのだそうです。NFLナンバー1QBのファーブを擁するパッカーズでなければできない選択でした。デンバー31対グリーンベイ24。
残り0:36,デンバー陣内35ヤードから,グリーンベイの「3rd down & 6 yards to go」の攻撃。ファーブからのパスを止めようとして,デンバーの2人の選手(ディフェンシブ・バック)が激突。2人とも立ち上がれません。パスは不成功に終わりましたが,2人とも次のプレイができません。
残り0:32,同じくデンバー陣内35ヤードから,グリーンベイの「4th down & 6 yards to go」の攻撃。ここでファースト・ダウンを与えなければ,ブロンコスの勝ちが決まります。グリーンベイは,タッチダウンを狙ってくるでしょうか?ファースト・ダウンを狙ってくるでしょうか?
デンバーは,最後まで攻撃的なディフェンスを続けます。ディフェンシブ・バックが3人しかいないせいもあって,ディフェンスの8人の選手がQB目がけて突進してくる態勢です。パッカーズは,3人の選手を遠くまで走らせてディフェンシブ・バックを釘付けにし,タイトエンドの選手をファースト・ダウンの取れる27〜8ヤード付近に走らせて,QBのファーブがタックルでつぶされる前にそこにパスを通そうとしました。
しかし,QB目がけて突進してくるかに見えたラインバッカーのモブリーが,するすると後ろに下がりタイトエンドの選手をカバーし,ファーブのクイックパスを叩き落としました。残り0:28,デンバーのボール。残りタイムアウトのないグリーンベイに,なすすべはありません。ブロンコスにとって5回目の挑戦,エルウェイにとって4回目の挑戦が,ついに実を結びました。(^-^)V
試合後,お立ち台の上で,ブロンコスのオーナー,パット・ボウレンが優勝トロフィーを手にして言います。「一言言わせてください。This one's for John!(これはエルウェイに持ってもらいましょう)。」ブロンコス・ファンはもとより,全国で「今回はエルウェイに勝たせてあげたいなあ」と思っていた判官びいき(?)の人達の心に,ジ〜ンと来る言葉でした。「これで新しいスタジアムのための税金法案は可決だな」とボウレンさんは思ったかもしれません。(^^;;)?
ブロンコスの勝利が決まると,デンバーの若者達はダウンタウンの盛り場(ラリマー・スクウェアー)の路上で祝賀パーティーを始めました。96年のコロラド・アバランチ(NHL)の全国優勝のときと同じように,警察の介入・催涙ガスの使用なしでは収拾がつかなくなってしまいましたが,全国優勝2回目のデンバーでは仕方がないか,とも思います。
私達は,泡盛の5年古酒「美海(ちゅらうみ)」でお祝いをしました。(^-^)V
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